ノーサイド
運動場の隅では、ノースポールの白い花が風に揺れています。すでに満開の花もあれば、まだ小さな蕾のままのものもあって、その姿はどこか、子どもたちと重なります。
その校庭では、息を切らしながらも懸命に走るその姿。まるで風と肩を並べて競い合っているかのようで、バトンを渡すその一瞬に、思わず時間が止まりそうになります。
しかし、時間を止めている場合ではありません。すぐ後ろからは、白い帽子が猛然と追い上げてきます。どちらにも譲れない思い。絶対に負けられない戦いがそこにはあるんです。もちろん、終わればノーサイド!ですよね?