締めくくりの気持ち
美しい情景ですね。逆光のなかで、静かに窓を拭く小学生の姿。春のやわらかな光に包まれながら、年度の終わりを迎える。一年間の余韻を感じます。
一方、玄関前では二人の子がほうきを手に、校庭の砂を集めています。目線は床、ほうきが交差しながら、丁寧に掃き進める様子はまるで見えないリズムに合わせているかのよう。
水道場には、三人の子どもたち。左手を腰に当てながら、冷たい水に肩をすくめる。まだまだ、水は冷たいのかな?手を汚し、雑巾を汚すことで気づくんです。モノをきれいにするということは、自分も汚れるということ。冷たい水が指先にしみることも、それが少しだけ嬉しいことも。
ふたりの子がついに椅子を持ち出しました。高いところの窓を拭くために。「乾いた新聞紙より、少し濡らした方がよく取れるぞ。」そんな会話を交わしつつ、夢中になって腕を動かしています。「わたしだって!」としめくくりの気持ちが連鎖していきます。